- フェノキシエタノールは、安全性が高いとされる防腐剤
- パラベンフリー化粧品の防腐剤として使われることも多い
- ただし、防腐剤の種類だけで安全性を判断することはできない
フェノキシエタノールは危険?
フェノキシエタノールは、化粧品を微生物による汚染から守るために使用される防腐剤のひとつです。
特に近年は多くの化粧品に配合される一方、アレルギーの報告は稀なため、安全に使用できる成分とされています。
また、化粧品に使用できる防腐剤は「化粧品基準」のポジティブリストによって種類や配合上限が定められており、フェノキシエタノールも配合上限が1%までと定められています。
したがって濃度の面でも、安全に運用されていると考えてよいでしょう。
ただし、安全性が確認されていることと、すべての人に刺激やアレルギーが起こらないことは別です。フェノキシエタノールも稀に肌に合わない人がいます。
パラベンフリー製品に配合されることも多い
フェノキシエタノールは、パラベンフリー製品に配合されることも多い防腐剤です。
化粧品には水分やアミノ酸など、微生物が増殖する条件となり得るさまざまな成分が含まれています。
さらに、使用時には手に付着している微生物が入り込む可能性もあります。
そこで必要になるのが防腐設計です。
消費者のイメージをよくするために、パラベンフリーを謳う製品であっても、その多くは防腐剤を必要とする処方になっています。
そのため、パラベンを使えない製品では、フェノキシエタノールで代用することもあります。
フェノキシエタノールとパラベンはどちらが安全?
フェノキシエタノールとパラベンは、いずれも殺菌作用を持つ防腐剤です。しかし、それぞれ殺菌できる微生物の種類が異なります。
フェノキシエタノールは、パラベンが効きにくい微生物に対して効果を示すことがあります。ですが殺菌力そのものはパラベンよりも弱いため、単独で使用する場合はパラベンよりも配合量を増やす必要があります。
そのため、
「パラベンを使っていないから肌にやさしい」
「フェノキシエタノールならパラベンより安全」
と単純に判断することはできません。
防腐剤は種類だけでなく、どの程度配合されているのか、ほかの成分とどのように組み合わせられているのかなど、処方全体の設計によっても安全性が変わるのです。
また、体質などによる個人差も影響するため、人によっても刺激の少ない処方が異なることがあります。
パラベンは危険?パラベンフリー化粧品が肌にやさしいとは限らない理由
フェノキシエタノールとパラベンを併用する処方も
化粧品の中には、フェノキシエタノールとパラベンの両方を配合した製品もあります。
これは、双方の成分が持つ抗菌作用の特徴を補い合うことで、幅広い微生物に対応するためです。
また、2種類の防腐剤を併用することで、1種類の配合量を抑えられるメリットもあります。
そもそもフェノキシエタノールとは?
フェノキシエタノールは、芳香族エーテルアルコールに分類される成分です。自然界では、玉露の揮発性成分として検出されています。
名称に「エタノール」と含まれていますが、一般に化粧品で「アルコール」と呼ばれているエタノールとはまったく別の物質です。エタノールとは化学構造が違うため、肌への作用も異なります。